古典音楽と現代音楽の違い
2004年 11月 27日
クラシックと現代音楽との違いを考えてみた。クラシックを演っているA君と食事をした。その際に、音楽論に話題が移ったのだが、冷静に議論できなかったのを反省したのである。お互い平行線に終わり有意義な議論とならなかった。多少のアルコールの所作??
端的に言うと、クラシックはライブに勝るレコードはあり得ないが、現代音楽はそうではないことがその原因だという結論を出した。
クラシックは、どのレコードもライブを録音したもので、レコードはどんなに秀逸な録音技術を以ってしても、どんなに優れた再生機器が出現しても、ホールで聴く生演奏には勝てないとのこと。
しかし、現代音楽はそうではない。乱暴に言うと、「ライブとレコードは別物で、優劣は存在しない」のである。
もちろん、スタジオ録音よりもライブの方が遺憾なく実力を発揮できるアーティスト(グループ)がいるし、その逆もいる。例えば、The Beatles。彼らはレコードにおいて実力を遺憾なく発揮したアーティストの代表である(もちろん生で見たことはない。ライブを「録音したレコード」でしか彼らの「ライブ」を知らないので、厳密な意味での評価は私には出来ないのであろうが)。
初期の一発録り(に近い)「Please Please Me」や「With The Bealtes」の、粗野で荒削りではあるが爆発的なPowerは凄まじいものがある。粗野な中にも「Anna(Go To Him)」や「Baby It's You」におけるJohn Lennonの艶っぽい、色っぽいヴォーカル、「I Saw Her Standing There」や「Twist and Shout」のグルーヴ感などは語りつくせない魅力はある。しかし、彼らの真骨頂、Rock・Popsを芸術の域にまで昇華させた結晶は「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」や「Abbey Road」であろう。4人編成の彼ら(一部でセッションマンやGeorge Martinが演奏に参加してはいるが)が、バンドサウンド・クラシック・SEや画期的なテープ操作(当時のMTRは4トラックしか無かった!!)を駆使して、「録音」でしか再現し得ない、One&Onlyかつ人類史上初の「レコード芸術」を作り出した。彼らはこの当時、ライブでは自らの溢れんばかりの才能・アイディアを結実させる事は出来ないと「ライブ卒業宣言」をした。最早彼らは所謂「バンド」から卒業したのである。この「音」は生演奏では再現できない(蛇足的に言うと、発売当初は悪趣味で守銭奴と化したかと良からぬ想像をもたらした「Anthology」シリーズのお陰で、完成品の「宝石」が作り上げられていく過程を知る事ができ、ワクワクドキドキする気持ちも味わえた)。この種のアーティストには、他にSteely DanやLed Zeppelin、など枚挙に暇が無い。
また逆に、ライブでこそ真の実力を発揮するアーティストもいる。私の好きなギタリスト、Eric Claptonなどがそうであろう(→Eric Clapton「24 nights」。クラプトンには他に優れたアルバムがあるだろうが。一番リズムが黒かった時代が90年頃。Steve Ferrone,Nathan East,Greg Phillinganesというコユい面子!)
まとめてしまうと…。ライブにはライブでしか味わえない、アーティストと観客が一体となり作り上げる熱気・グルーヴ・soloistが繰り広げるspontaneousなimprovisationが捨てがたい魅力。レコードにはレコードでしか味わえない、楽曲やメロディを引き立てるための緻密な演奏・楽器が奏でる繊細な音色が魅力。この二つを味わえる「現代音楽ファン」である我々はなんと幸せなのであろう!!
A君、これでどうでしょうか?反論(笑)お待ちしております。
端的に言うと、クラシックはライブに勝るレコードはあり得ないが、現代音楽はそうではないことがその原因だという結論を出した。
クラシックは、どのレコードもライブを録音したもので、レコードはどんなに秀逸な録音技術を以ってしても、どんなに優れた再生機器が出現しても、ホールで聴く生演奏には勝てないとのこと。
しかし、現代音楽はそうではない。乱暴に言うと、「ライブとレコードは別物で、優劣は存在しない」のである。
もちろん、スタジオ録音よりもライブの方が遺憾なく実力を発揮できるアーティスト(グループ)がいるし、その逆もいる。例えば、The Beatles。彼らはレコードにおいて実力を遺憾なく発揮したアーティストの代表である(もちろん生で見たことはない。ライブを「録音したレコード」でしか彼らの「ライブ」を知らないので、厳密な意味での評価は私には出来ないのであろうが)。
初期の一発録り(に近い)「Please Please Me」や「With The Bealtes」の、粗野で荒削りではあるが爆発的なPowerは凄まじいものがある。粗野な中にも「Anna(Go To Him)」や「Baby It's You」におけるJohn Lennonの艶っぽい、色っぽいヴォーカル、「I Saw Her Standing There」や「Twist and Shout」のグルーヴ感などは語りつくせない魅力はある。しかし、彼らの真骨頂、Rock・Popsを芸術の域にまで昇華させた結晶は「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」や「Abbey Road」であろう。4人編成の彼ら(一部でセッションマンやGeorge Martinが演奏に参加してはいるが)が、バンドサウンド・クラシック・SEや画期的なテープ操作(当時のMTRは4トラックしか無かった!!)を駆使して、「録音」でしか再現し得ない、One&Onlyかつ人類史上初の「レコード芸術」を作り出した。彼らはこの当時、ライブでは自らの溢れんばかりの才能・アイディアを結実させる事は出来ないと「ライブ卒業宣言」をした。最早彼らは所謂「バンド」から卒業したのである。この「音」は生演奏では再現できない(蛇足的に言うと、発売当初は悪趣味で守銭奴と化したかと良からぬ想像をもたらした「Anthology」シリーズのお陰で、完成品の「宝石」が作り上げられていく過程を知る事ができ、ワクワクドキドキする気持ちも味わえた)。この種のアーティストには、他にSteely DanやLed Zeppelin、など枚挙に暇が無い。
また逆に、ライブでこそ真の実力を発揮するアーティストもいる。私の好きなギタリスト、Eric Claptonなどがそうであろう(→Eric Clapton「24 nights」。クラプトンには他に優れたアルバムがあるだろうが。一番リズムが黒かった時代が90年頃。Steve Ferrone,Nathan East,Greg Phillinganesというコユい面子!)
まとめてしまうと…。ライブにはライブでしか味わえない、アーティストと観客が一体となり作り上げる熱気・グルーヴ・soloistが繰り広げるspontaneousなimprovisationが捨てがたい魅力。レコードにはレコードでしか味わえない、楽曲やメロディを引き立てるための緻密な演奏・楽器が奏でる繊細な音色が魅力。この二つを味わえる「現代音楽ファン」である我々はなんと幸せなのであろう!!
A君、これでどうでしょうか?反論(笑)お待ちしております。
by SONZUKA
| 2004-11-27 21:59
| 音楽