「糸巻き」に汚染された人間が浄化されていく様


by SONZUKA
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Seawind「Remember」

Seawind「Remember」を聴く。

ベスト+未発表曲、というありきたりなアルバム構成。しかも、Seawind4枚のアルバムの内最初の2枚からのベストと幻の5枚目として発表する予定で製作した曲5曲のコンピレーションという困った(?)構成。1995年にNoteworthyという聞いたことの無いレーベルから発売されたものである。しかし、当に「Noteworthy」なアルバムである。未発表の5曲が注目に値するのだ。
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Seawindというバンドは、音楽好き人間には名前は知られていると思われる。
”Seawind Horn Section”のクレジットは洋邦、ジャンルを問わず多くのアルバムで目にする。Jerry Hey(Trumpet)、Kim Hutchcroft(Sax)、Larry Williams(Sax,Key)の三人組。特にLarryは友人とSax PlayerなのかKeyboard Playerなのか揉めたこともあった。どちらの楽器を演奏させても超一流という稀有な天才音楽家である。また、Jerryは至るところでHorn Arrangementのクレジットで目にする。Horn Arrangement界の王様として君臨している。

このバンドは、1、2枚目では割と泥臭いFunk-Fusionの音に爽やかなPaulineのボーカルが入るという珍しい音楽、3、4枚目はTommy LiPuma、George Dukeのプロデュースでより洗練された爽やかFusionと、前期・後期で全く色合いが違う。私個人的には2枚目の「Window of a Child」が一番好みである。で、この「Remember」の未発表5曲は、後期とも色合いが異なる。ホーンがより前に出たPop感溢れるテイストのFusionになっている。楽曲は決して4枚のアルバムと比べて劣っていない(ほとんどDrummerのBob Wilsonが書いている)。

演奏はPop感を出すためか、DrumsやBassは若干大人しい。BassのKen Wildはその名の通り、1、2枚目ではワイルドに好き放題弾いている。彼の豪放なスラップは聴いていてとても気持ち良い。バンドが売れ路線に走り出し、演奏がProducerの指示に従い出すと、バンドの良い意味での生々しさは洗練を獲得する代償として失われていくのは今も昔も変わらない。これが如実に現れたバンドがこのSeawindである。

そんな中、やはり素晴らしいのはPauline WilsonのVocalである。白人の嫌味なハイトーンボイスでも黒人の野太い声でも無い、独特のミクロネシアンなコケティッシュなボーカル。ファルセットではなく地声でかなりの高音域まで引っ張るOne & Onlyなボーカル。秀逸な楽曲にポップなアレンジに非常に映える。私が大好きなのは11曲目の「Please Say Yes」と13曲目の「Take Me In Love」。効果的な転調を繰り返し、彼女の可愛く艶っぽい、高音域で切なく響くボーカルが味わえる。Bass、Drums、Guitarのリズム隊が面白くないのが残念!!地味すぎ!!もっと盛り上げなきゃ…。

私の愛して止まないバンド、Seawindはこのアルバムを最後に解散し、それぞれの個人活動に走ってしまう。我が日本では3、4枚目は購入できるが、このバンドの本当に美味しいJuiceが出ている1、2枚目は正規のルートで購入できない。この「Remember」はハワイからネットで中古を購入し、ようやく入手したもの。版権の問題なのか、セールスの問題なのか。まぁ去年はPaulineのソロアルバム「Tribute」が発売されただけでも幸せだったのか。Bobの話だと再結成も有り得るとのこと。去年のドラムマガジンではJohn RobinsonがRufus & Chaka Khanが再結成ツアーをするという旨のインタビューを読んだ(DVDも出すよ的な発言もあったように記憶)。今年はこの私の愛するバンド達が再結成され、作品を手に取れれば良いなぁと願っている。
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by SONZUKA | 2005-01-10 20:19 | 音楽