「糸巻き」に汚染された人間が浄化されていく様


by SONZUKA
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<   2008年 03月 ( 3 )   > この月の画像一覧

最後の山場であるTOEFL受験をトイレを我慢しながら何とか終了させ(…)、こちらでの予定は全て終了、いよいよVancouverもあと残すところ1.5日となった。さすがに3ヶ月住んだVancouverについて何も書かないというのは不自然なので少し書いてみたい。

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こちらに来た当初は、日本と全く違う環境にいたく感銘を受け、こういう環境で生活できればさぞかし幸せだろうな、移住したいな、などと単純に考えたものだが、私にとってVancouverはやはり退屈であった。カナダでは国内第三位の大都市だとはいうものの人口200万人ちょっとの規模であり、いわゆるシティーライフを満喫するには小さすぎるのだろう。New York City、London、Parisと旅行した後だからなおさら退屈に感じるのかもしれない。

確かに街は美しい。English Bayから見た夕景やStanley Parkから望むNorth Vancouverなどは本当に美しかった。また、2010年に開催される冬季五輪の影響か、街は建設ラッシュ、新しいマンションやホテルなどが忙しく建設されている。

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ただ所詮(笑)200万都市であり、Winter Sportsに縁のない私には退屈極まりない。ただ退屈だ退屈だと書いても仕方の無いので、今特に感じることを備忘録的に。

①カナダ西部のBritish Columbia州最大の都市であるのだが、ビジネスマンのスーツ着用率が低いからか、Businessの匂いが極めて薄い街である。Activeに働いている(いそうな)所謂ビジネスマンを殆ど(全く)目にしない。私が通った学校はビジネス街の真ん中にあるとのことだが、ビジネスマン特有の緊張感が街中にいても全く感じられないのである。これは今も不思議に思うことである。要するに、カナダという国家は何を糧にメシを食っているのか。

②ホームステイ先には20歳の一流大学に通う女の子と17歳の高校生の男の子がいるのだが、私が理科系出身だと言うこともあり、数学を教える機会が何度かあった。当初は英語圏の一流大学生にいくら理科系とはいえアジア圏の三流大卒の私が数学を教えるなどとんでもない、微分なんてすっかり忘れたぞ、とビビっていたのだが、その宿題のレベルを見て驚いた。日本で言うと中学3年生でも解けるレベルの問題に頭を抱えているのである。また高校生の男の子には日本の中学2年生のレベルの数学を教えたのだが、分数の加減乗除はおろか九九すらも怪しいというレベル。「1.5÷2」を計算するのに計算機を使おうとする始末である(彼のカナダ国内でのレベルは知らないが)。よく言われることであるが、日本の高校までの基礎教育のレベルは極めて高いと痛感した。ただ、歴史や哲学など所謂Liberal Artsについてはかなりしっかり学んでいるようで、極東の我が国の歴史などについてもかなり正確な知識を持っていた。学問の力点の置き方が違うのかもしれない。

③こちらで全く買い物をしなかったものの、ノートやシャーペンの芯などの学用品は少し購入した。驚いたのは品質の悪さである。日本にいるときは、学用品の品質なんぞ気に留めるわけもないのだが、こちらではそうも行かないのだ。特にヒドイのがシャーペンの芯。容器があまりにも雑に作られているため(プラ型の作りが酷いようだ)、芯が蓋から出てしまい筆箱がシャー芯だらけになる上、芯の直径の精度が低く、ボキボキ折れまくるという代物(シャーペンの芯はマイナス公差で出来ているはずだがマイナスへの振れ幅が大きすぎるようだ)。シャー芯の消費量はすさまじいものとなった。日本ならクレームの嵐、即刻回収となるだろうに。

こんなカナダだが、一人当たりのGDPは日本を上回る(加$40,010 vs 日$38,930。"The Economist"より)。なんと悲しすぎる事実であろう。確かにOECDやG8のメンバーであり世界で最も裕福な国の一つに数えられる国ではあるが、私という歪んだフィルターを通ったとはいえ、①~③の事実から、何故この国に日本が負けるのか理解できようか。確かに天然資源や広大な国土に恵まれたカナダと、カナダの4%弱と狭く天然資源にも恵まれない国土に、4倍の国民がひしめきあう我が国とでは、そもそものポテンシャルが違う。生きるために必要なエネルギーや食料を海外から購入しなければならない日本と、それらを輸出できるカナダ。同じ労働量/効率でどちらが余裕のある暮らしが出来るか、答えは明白である。だがしかし!歯がゆい、悔しい、情けないといったネガティブな感情がミックスした気持ちになる。

米ドルと同じレートになったカナダドル、カナダ経済は好調だとのこと。一方、我が国日本。GDPの順位は凋落し続け、国家財政は破綻寸前、一刻の猶予も許されない時期にあるはずなのだが、政権を担い半年が経つビジョンを示せない首相や、「もはや経済は一流と呼ばれる状況ではない」とまるで他人事の発言をする大臣にも怒らない日本人。国家の行く末を市民自らが考え統合させ、意思を決定する民主主義のシステムは日本人が扱うには重すぎるのか。

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と、悩んでいるうちにトイレに行きたくなってきた。兎に角、さよなら、Vancouver!
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by SONZUKA | 2008-03-15 08:57 | 日々雑感

Paris(3/3~3/6)

3月3日にLondonはSt. Pancras駅からEuroStarに乗って、ドーバー海峡を越えParis・Gare du Nord駅に向かった。超特急EuroStarの窓から見るFranceの光景は「フランスってやっぱり農業大国なんだ」と痛感する広大な畑がParisまで続く。

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今回、New York Cityこそがベストと旅を企画し、LondonはHeathrowを降り立ち地下鉄に乗った直後からLondonがMy Bestの座を乗っ取った訳で、Parisには正直言って深い思い入れが無かった。これは旅行後も変わらない感想である。

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旅行前はParisが一番美しくFashionableな街、かつ美食の都というイメージであったが、到着直後から丸三日間街中を徒歩で歩き回り、地球の歩き方を一応制覇した(自己評価している)結果、New Yorkほどエネルギーに満ちあふれているというわけではなく、Londonほど洗練されている訳でもなく、なんだか中途半端なイメージとなった。Londonは行くところ全て繊細かつ小綺麗なイメージがあったがParisは観光スポットや著名な大通りを除けば大して綺麗なイメージを持てなかった。地下鉄はNew Yorkより汚かったし。

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また美食の都なので、グルメを思い切り堪能すればParisの印象も変わったのかもしれないが、無職が今後二年以上続く予定の私にとってこれ以上の散財は不可能であり、街のビストロ的なところで夕食を摂った。これはまあまあ美味しく、費用対効果の面でも納得できるものであった。特に牡蠣が美味かった。

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というわけで、2週間にわたる旅行の最後の山場であるParisでは牡蠣が美味かった、という印象しか残らず残念である。まぁ2週間巨大かつ壮麗な建造物や見知らぬ文化に触れ続けた私の受容体に耐性が出来てしまった(いわゆる「タキフィラキシー」というヤツですな)のかもしれないが。ということでこの旅行記はくれぐれも参考にされることの無きように!(まぁ誰もしないでしょうが…(´。`))

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by SONZUKA | 2008-03-06 11:03 | 日々雑感

London(2/29~3/3)

2月28日、19時にJFKを起ち、翌朝早くLondonのHeathrowに降り立った。当然Londonといえば、The Beatlesである。早速地下鉄に乗りAbbey Roadに行き、世界で一番有名な横断歩道で例の写真を撮影した。

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Londonの滞在は丸三日、しかもそのうちの一日は諸事情で観光地巡りが出来なかったため丸二日しか無かったものの、精力的に歩きまくり、地球の歩き方に掲載されている観光地は一応概ね訪問できた(つもり)。何しろ地下鉄に乗るのに7~800円もするので、貧乏な私にはひたすら歩く以外の交通手段は無かったため、晴天に恵まれて本当に良かった。

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旅行の前はとにかくNew Yorkに行きたくて、London、Parisはどちらかというとプラン拡大に伴って付加された街であったため、Heathrowを降り立ったときJFKの時ほどの興奮は感じなかった。まぁ朝早かったと言うこともあるのかもしれないが。そんなLondonだが、結論から言うと、Londonが今回の旅行で最も感動した街であった。大英帝国の歴史の重みや伝統を感じさせる重厚な街であるのにもかかわらず、古さが全く感じられない。重厚な街にLivelyな人々の生活が息づいている街、そんな印象を受けた。

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イギリスというとかつての大帝国だが、覇権の座を米国に譲り今は斜陽にある老国家、イラク戦争では(日本と競って)アメリカの○ツを舐めた国、大した産業も無くCityでの金融と北海油田の石油で生計を立てているのか?、しかもメシがマズイ、イケてない国というのが私の渡英前のイメージ。ポジティブな印象は良いスーツと靴メーカーがたくさんあり(笑)、BeatlesやEric Claptonなどを生み、Rock musicではアメリカと覇権を争っている、程度でしかなかった。せっかくNew Yorkにまで行くのだし、近くのLondon(決して近くはないのだが)に寄ってるのも悪くはないか、そんな気持ちでItineraryに付け加えたのがLondonである。まぁAbbey Roadに行ってAbbey Road Studioを見て横断歩道で写真を撮りたいとは予てから思っていたのだが。要するにLondon=Beatlesと靴、が私のイメージで、まあボロクソである。

イメージとは恐ろしいもの。Heathrowを出て最初に向かったのがAbbey Road。地下鉄の窓から見えるLondon郊外の美しさにまず心を奪われてしまった。地下鉄の駅も列車も日本と同じく機能的でありながら独特の重厚感とPopなセンスが感じられるもの。Abbey Roadの最寄りであるSt. John's Wood駅を降り、Abbey Roadまでの街角の美しさ。普通の人たち(住民はもちろんRichな方々でしょうが)の生活の息づかいと歴史と伝統がこぎれいに見事に同居している街であった。私の興奮は一気に高まったことは言うまでもない。

この美しさは何もAbbey Road周辺だけではなく、London市内をかなり歩き回ったがどこに行っても同じように美しい。これには本当に参った。New Yorkのセントラルパークに行ったときはその大きさに驚き、春か初夏に来れば緑が綺麗だろうにと思ったが、LondonはRegent's Parkでは背後に見える重厚感ある美しい建物と(緑はないものの)豊富な植物と水辺の配置、息づく動物たち、ランニングや散歩をする人々が織りなす美しさにただただため息であった。こんな公園が近所にあれば毎日ランニングするのに、である。

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またLondon人のオシャレなこと。若者だけではなくオジサンもオシャレ。寒いにも関わらずこざっぱりとシャツとニットのベストを着て短めのピーコートかツイードのジャケットを羽織り、ジーンズと革靴をはく、というオシャレさんをたくさん目にした。London人は食より酒に興味があるようで、街の至る所にイケてるPubやClubがあり、18時を回ると店の外まであふれ出し立ちながらビールをグビリとやるのがLondon人の典型であるようだ。これも酒好きの私にはたまらなく魅力的であった。

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ただ、難点を挙げるとすると、食事がマズイというステロタイプな評判はやはりTrueのようである。もちろん、代表的なイギリス料理であるローストビーフやFish&Chipsは食したが、可もなく不可もなく、という感じ。「Londonで一番美味しいのは中華街の中華料理」というブラックジョークがあるようだが、Londonの中華街は決して大きいものではなく、むしろLondonのレストランで主流なのはインド料理であるとキメ打ちしたい。インド料理のレストランの軒数が尋常ではなく多いのである。今回の旅行で私の中で移住したい街ランキングの堂々一位に輝いたLondonではあるが(笑)、仮に実現させたとしても美味い物好きの私にとって食事の問題は何とかクリアさせる必要がありそうである。自分で料理する以外なさそうなのだが料理の出来ない私にとってはなかなか障壁が高い。もちろん第一の問題はFinanceだが。
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by SONZUKA | 2008-03-03 03:34 | 日々雑感