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「糸巻き」に汚染された人間が浄化されていく様


by SONZUKA
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サンデープロジェクト

(政治の話題は避けたいのだが、劣化著しいこの番組について一言だけ。)
日曜朝、家にいるときは習慣でサンデープロジェクトにチャンネルを合わせるが、それにしても今週は酷い内容だった。ワイドショーと同じレベルで、時間の無駄と言った感じ。まぁ熱心に見ているわけではなく、コーヒーを飲みながら新聞とネットを見て、ついでにテレビを付けているだけなので、「時間の無駄だ」と怒るまでもないのだが。

少し前までは、「民放に政治家が出て司会者が台本に無い質問をし政治家の本音を探る」という手法が斬新であったが、今や完全に賞味期限切れである。どのテレビ局も朝のワイドショー枠で知性レベルの怪しい司会者とパネラーが政治家と「お話しする」という番組を作っている今、この番組を敢えて見る意味が無くなってきているようだ。それにしても今回は酷い。つまらないし内容がないし。

①小沢一郎氏
小沢氏 「今までの制度・仕組みが破綻し掛かっている。小手先の改革では対応できない。民主党はこれらを一新する。これは自民党にはできないことだ。」
質問  「(地方の疲弊についての議論で)税源の地方への移譲をすると言うことか?」
小沢氏 「今の地方自治法では無理だ。(中央に集まった富を地方に分配する、それは今まで官僚主導であったが政治主導への流れを作る、ってな主張か?)」
この後の質問は無し。「小沢ビジョン」なるものについては全く触れずじまい。この小沢氏の矛盾についても触れず。結局民主党が何を指向しているのかは全く分からない。自民党以上に政策が見えない最大野党が政権奪取を狙っているんだと。不思議だ。私はHowとWhoが無い主張に飽き飽きしている視聴者のひとりだが、Whatまでも欠如している彼の主張をどう受け止めればよいのか。極めて難題である。
(私なりに解釈すると、田原氏を初めパネラーの殆ど全てが小沢氏(および民主党)の持つ政策に興味を持たない、ということになる)

②加藤紘一氏
田原氏「家を焼かれたことをもっと利用すればよい」との発言が複数回なされた。これには本当に吃驚。加藤氏の実家に火を付けた人間は、暴力により政治家の言論を封じ込め行動を変えさせようとしたのだが、田原氏はこの加藤氏の被害者としての立場を政治的に利用することを提案した訳である。彼がテレビで発言する知性を果たして持ち合わせているのか疑わざるを得ない。数多ある彼の「マスコミ論」に関する著書をもう一度読んでみたいと思わせる発言であった。

③谷垣禎一氏
折角支持率が上がりつつあるのに話の半分が靖国と先の戦争についての歴史観を問われている。今後総理になって国をどうするのかの考えこそが最も求められるべきで、歴史観というのはそれを補完する要素の一つにすぎないのだが。気の毒である。

④「安倍政権を解剖」コーナー
やはり靖国と国防についての「神学論争」に終始。「共産社民と菅直人」VS「自民公明」でこの話題をして、視聴者として何を判断すべきなのか。何を提供しようとしているのか。「安倍政権を解剖」とのタイトルは正に羊頭狗肉、全く無意味な議論であった。もういいよ。

一言で言うと、②の田原氏の発言が彼の知性のレベルを明らかにした、ってのが最大の見せ場であったのが悲しい限り(笑)。

テレビが持つ力は未だに大きい。が、テレビから得られるものはどんどん少なくなってきている。となるとテレビは何を求めるのか。何に活路を見いだすのか。先の戦争で果たした新聞の「役割」をもう一度考え直してみたいものだ。
by SONZUKA | 2006-08-20 12:02 | 日々雑感